KNIFE GLOSSARY

包丁・刃物の用語辞典

鋼とステンレスの違い、砥石の番手、片刃と両刃──包丁を選んだり研いだりするときに出てくる言葉を、 豊明市の金物店ナカノ金物が、研ぎの現場で実際に使う目線で一語ずつ説明します。 包丁研ぎのご依頼は包丁研ぎのページへどうぞ。

この辞典について

研ぎの現場の言葉を、初めての方にも

包丁を長く使うには、金属の種類や砥石のことを少し知っておくと役に立ちます。とはいえ専門書の説明は難しい言葉が多く、 家庭で読むには遠い。ここでは、豊明市三崎町の店頭で毎日刃物を研いでいるナカノ金物が、 お客様からよく聞かれる5つの言葉を、できるだけ普段の言葉でまとめました。 読んでみて「自分の包丁は研ぎ直したほうがいいかも」と思ったら、お気軽にお持ちください。

① 鋼とステンレスの違い

切れ味・サビ・研ぎやすさ。家庭でどちらを選ぶか。

② 砥石の番手

荒砥・中砥・仕上げ砥。#の数字が意味するもの。

③ 片刃と両刃の違い

和包丁と洋包丁、用途、研ぎ方の違い。

④ 切れ味が戻らない理由

刃こぼれ・刃返りと、シャープナーの限界。

⑤ 面直しとは

砥石が凹む理由と、平らに保つ手入れ。

用語①

鋼(はがね)とステンレスの違い

鋼は「よく切れて研ぎやすいがサビやすい金属」、ステンレスは「サビにくく手入れが楽な金属」です。 鋼は炭素を多く含む刃物用の金属で、刃先が鋭く立ち、切れ味に優れます。砥石にもよくなじみ、研ぎやすいのも利点です。 ただし水気に弱く、濡れたまま放っておくとすぐサビます。使うたびに水分を拭き取る一手間が要ります。 ステンレスは鋼にクロムなどを加えてサビにくくした金属で、ぬれたままでもサビにくく、手入れが楽です。 その代わり鋼よりやや硬く、研ぎには少しコツがいります。

鋼(はがね)

切れ味が鋭く、研ぐとよく戻る。プロの和包丁に多い。サビやすいので使用後の拭き取りが必須。

ステンレス

サビにくく手入れが楽。家庭の三徳包丁に多い。やや硬く、研ぎは中砥でていねいに。

家庭で毎日気軽に使うなら、手入れの楽なステンレスが向きます。切れ味を最優先する方や、 手入れを楽しめる方にはもおすすめです。どちらも、切れ味が落ちたら研ぎ直せば長く使えます。 店頭では「鋼かステンレスか分からない」というご相談もよくいただきます。包丁を見せていただければ、 研ぎながら材質の見当をお伝えできます。

用語②

砥石の番手(荒砥・中砥・仕上げ砥)とは

番手(ばんて)とは、砥石の粒の細かさを表す数字で、数が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。 紙やすりと同じ考え方で、「#(シャープ)」のあとの数字が大きいほど目が細かい砥石です。 研ぎは「粗い砥石で形を作り、細かい砥石で刃先を整える」という順番で進めるため、番手の使い分けが大事になります。

荒砥(あらと)/#220前後

粒が粗く、よく削れる。刃こぼれの修正や、大きく形を直したいときに使う。仕上がりはざらつくので、この後に中砥が必要。

中砥(なかと)/#1000前後

普段の研ぎの中心。家庭ではまずこの一本。切れ味を戻すほとんどの作業がこれでまかなえる。

仕上げ砥(しあげと)/#3000以上

刃先をなめらかに整え、切れ味と持ちを伸ばす。刺身包丁など、切り口の美しさを求めるときに効く。

家庭での選び方

まずは中砥(#1000前後)が一本あれば十分。刃こぼれが気になるなら荒砥、もっと切れ味を求めるなら仕上げ砥を足す。

「どの番手を買えばいいか分からない」という方には、まず中砥をおすすめしています。 店頭では砥石も扱っていますので、お使いの包丁に合わせてご相談ください。 研ぎ自体をお任せいただければ、こちらで番手を使い分けて仕上げます。

用語③

片刃と両刃の違い

片刃は片側だけに刃の角度が付いた包丁、両刃は両側から研いで左右対称にした包丁です。 包丁を刃先から見たときに、左右どちらか一方だけ斜めに削ってあるのが片刃、両側を均等に削ってV字になっているのが両刃です。 この違いで、向いている料理も、研ぎ方も変わります。

片刃(和包丁に多い)

出刃・柳刃など。刺身を引く、魚をおろすといった作業で、食材の断面がきれいに切れる。研ぎは主に表側を中心に行う。

両刃(洋包丁に多い)

三徳・牛刀など。左右どちらの手でも使え、野菜・肉・魚を幅広く切れる家庭向き。研ぎは両面を均等に行う。

ご家庭で一番よく使う三徳包丁や牛刀は、ほとんどが両刃です。魚をよくさばく方が持っている出刃や、 お刺身用の柳刃は片刃が多くなります。研ぎ方が異なるため、片刃を両刃のように研いでしまうと 本来の切れ味が出なくなることもあります。判断に迷うときは、研ぎに出していただくのが確実です。

用語④

切れ味が戻らない理由(研ぎ直しが必要なサイン)

包丁が切れなくなるのは、刃先がすり減って丸くなる、刃こぼれする、研いだときに出る金属のめくれ(刃返り)が残るためです。 新品の包丁の刃先はとても薄く尖っていますが、使ううちに少しずつ摩耗して丸まり、食材に食い込まなくなります。 硬いものを切ったり落としたりすると、刃のふちが欠ける「刃こぼれ」も起きます。

刃こぼれ

刃のふちが小さく欠けた状態。トマトの皮が引っかかる、骨や硬いものに当てた覚えがあるなら疑う。荒砥で欠けを削り落として直す。

刃返り(バリ)

研いだときに刃先の反対側へ出る金属の細かなめくれ。これが残ったままだと一見切れても、すぐにめくれが取れて切れ味が落ちる。

摩耗で丸まる

尖っていた刃先が日々の使用で丸くなる。研いで薄い刃先を作り直さないと、表面をなでるだけで本来の切れ味には戻らない。

なぜシャープナーだけでは戻らないのか

家庭用の簡易シャープナーは、刃先を一時的に立て直すだけで、摩耗してなくなった刃そのものを作り直すことはできません。 そのため、かけた直後は切れても長続きせず、何度か繰り返すうちにだんだん戻らなくなります。 「シャープナーをかけても切れない」と感じたら、砥石できちんと刃先を作り直す研ぎ直しのサインです。

「もう切れないかも」と思った一本も、たいてい蘇ります

刃こぼれやサビがひどくても、あきらめずにお持ちください。
職人が一本ずつ手で研ぎ直し、状態を見てお見積りします(見積り無料)。

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用語⑤

面直し(砥石のメンテナンス)とは

面直し(めんなおし)とは、使ううちに中央が凹んでくる砥石の表面を、平らに削り直す手入れのことです。 砥石は刃物を研ぐたびに少しずつすり減ります。包丁を当てる真ん中ほどよく減るため、使い込むと砥石の中央がへこみ、 表面が反ったお皿のような形になっていきます。

なぜ凹むのか

研ぐときに包丁を当てる中央部分ほど多く削れるため。使う頻度が高いほど、また柔らかい砥石ほど早く凹む。

凹むと何が困るか

砥石が平らでないと刃先が均一に当たらず、いくら時間をかけて研いでも切れ味が出ない。研ぎがうまくいかない原因の多くがこれ。

面直しは、面直し用の砥石や平らなコンクリートに砥石をこすりつけて、表面を平らに戻す作業です。 研ぐ前に砥石の平面を確かめる習慣をつけると、研ぎの精度が安定します。 砥石も刃物と同じで、手入れが必要な道具だと考えると分かりやすいです。 「砥石はあるのにうまく研げない」という方は、砥石が凹んでいる場合が多いので、一度面を確かめてみてください。

包丁研ぎのお預かりは、豊明市三崎町の店頭で承っています。刈谷市の対応エリア東郷町の対応エリアのページでは、そちらからお越しの方に多いご相談と、ご来店の目安をまとめています。

よくあるご質問

包丁・刃物の用語 FAQ

鋼とステンレスの違いは?
鋼(はがね)は炭素を多く含む刃物用の金属で、刃先が鋭くなり切れ味に優れ、研ぎやすいのが特長です。ただしサビやすく、使うたびに水気を拭き取る手入れが必要です。ステンレスは鋼にクロムなどを加えてサビにくくした金属で、手入れが楽な反面、鋼よりやや硬く研ぎに少しコツがいります。家庭で毎日気軽に使うならステンレス、切れ味を最優先するなら鋼が向きます。
砥石の番手(荒砥・中砥・仕上げ砥)とは?
番手とは砥石の粒の細かさを表す数字で、数が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。#220前後の荒砥(あらと)は刃こぼれの修正や大きく削るとき、#1000前後の中砥(なかと)は普段の研ぎの中心、#3000以上の仕上げ砥は刃先を整えて切れ味を伸ばすときに使います。家庭ではまず中砥が一本あれば十分で、状態に応じて荒砥・仕上げ砥を足していきます。
片刃と両刃の違いは?
片刃は片側だけに刃の角度が付いた包丁で、出刃・柳刃などの和包丁に多く、刺身を引いたり魚をおろしたりするときに食材の断面がきれいに切れます。両刃は両側から研いで左右対称にした包丁で、三徳・牛刀などの洋包丁に多く、左右どちらの手でも扱え、野菜・肉・魚を幅広く切れるので家庭向きです。研ぎ方も両者で異なり、片刃は基本的に表側を中心に、両刃は両面を研ぎます。
シャープナーで研いでも切れ味が戻らないのはなぜ?
包丁が切れなくなるのは、刃先が摩耗して丸まったり、刃こぼれしたり、研いだ際に出る金属のめくれ(刃返り)が残ったままになるためです。簡易シャープナーは刃先を一時的に立て直すだけで、摩耗してなくなった刃そのものを作り直すことはできません。そのため一時的には切れても長持ちせず、何度かければ戻らなくなります。本来の切れ味を取り戻すには、砥石できちんと刃先を作り直す研ぎ直しが必要です。
面直し(砥石のメンテナンス)とは?
面直しとは、使ううちに中央が凹んでくる砥石の表面を平らに削り直す手入れのことです。砥石は研ぐたびにすり減り、真ん中がへこんでいきます。凹んだ砥石で研ぐと刃先が砥石に均一に当たらず、いくら時間をかけても切れ味が出ません。面直し砥石や平らなコンクリートに砥石をこすりつけて平面を保つことで、研ぎの精度を維持できます。砥石も刃物と同じく、定期的な手入れが必要な道具です。

言葉の次は、その一本を研ぎに

豊明市・東郷町・刈谷市・大府市の包丁研ぎはナカノ金物へ。研いでいる間は代わりの包丁を無料でお貸しします。

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